3年勤めた「仮想通貨 」を退職してきました
タイトルは釣りです。はてなブログで退職エントリが流行っていたので、無理やりつけてみました。正確には撤退エントリです。
先日、GMOインターネットが仮想通貨事業から撤退するという記事を読みました。355億円の損失というのはなかなかの大損失に感じます。
昨年の仮想通貨ブームに乗った企業の積極投資が裏目に出ている。GMOインターネットは25日、2018年12月期に仮想通貨のマイニング(採掘)関連事業で約355億円の特別損失を計上すると発表した。仮想通貨の可能性に懸けて採掘(マイニング)装置の自社開発に取り組んできたが、市況低迷で装置を一度も販売することなく撤退を決めた。
さらにDMM傘下の仮想通貨取引所「cointap」が事業撤退のようで。
最近の仮想通貨の低迷ぶりに、大手企業も白旗をあげているようです。
www.itmedia.co.jp
このニュースの少し前に、私も最近の仮想通貨の低迷ぶりに我慢できず、塩漬けとなっていた5万円分の仮想通貨を売却したところでした。日本円の出金が完了した今では、仮想通貨の口座はすっからかんです。
私が仮想通貨に出会ったのは、3年前くらいでしょうか?
ビットコインが5万円台だった時代です。その数か月後に、イーサリアムがハードフォークしました。それからは、ガチホが最強の精神にのっとり、長期保有してみたり、各取引所の価格を調べて差益を狙ったり、マイニングをしてみたり、情報発信をしたり、クラウドワークスでライティングしたり、いろいろ試しました。
私の観測範囲でですが、去年の初めごろは、仮想通貨が盛り上がり、お祭りモードでしたが、基軸通貨のビットコインの下落とともに界隈も熱が冷めてきたように感じます。
どのブログも仮想通貨の銘柄・取引所のおすすめランキングを作ったり、アフィリエイトもバンバンやっていました。
仮想通貨を買い始めたころは、がっぽり儲けてやろうと企んでいましたが、それは叶いませんでした。
しかし振り返れば、何だかんだで仮想通貨とは3年近く付き合ったことになります。
良い意味でも悪い意味でも、仮想通貨が私の生活に大きく関わっていました。
一つの区切りとして、私と仮想通貨との腐れ縁を語ろうと思います。
仮想通貨との出会い
大学2年生でバイトばかりしていたので、自由に使えるお金がけっこうありました。家にいるのが好きで無趣味なので、同期と比べてもそこまで交際費や趣味にお金がかかりませんでした。かわりに資産運用に興味を持ちました。そこでまず知ったのが、株やFXの世界です。
げん玉というポイントサイトで、株やFXの口座を開設しまくって、そのキャッシュバックを利用して小金を稼いでいました。
開設後は、株やFXを少しだけやりましたが、ただただ損するばかりでした。
養分お疲れ様です。
そして、次なる投資先も探し始めたところ、"仮想通貨"を知りました。
「まだ仮想通貨〇〇ないの?」というサイトも見つけたのも、ちょうどこの頃です。このブログの挑発的な煽りに促され、仮想通貨の世界にずるずるとのめりこんでいきます。危機感を煽り、アフィリ記事を読ませる手法に完敗です。今は少しだけ耐性が付いた気がします。
まあ、当時は多少の下落はあったものの、上り調子で仮想通貨の価値が高まっていったので、仮想通貨すごいというイメージが出来上がっていました。それもまた、仮想通貨にのめりこむようになった原因の一つです。
投資は自己責任ですが、なんだかなーという気持ちがあります。イーサリアムだ、XPだと騒いでいましたが、結局トレードで稼ぐことはできませんでしたから。
BitflyerやCoincheckなど、主要な取引所はとりあえず登録していきました。日本円を口座に振り込んで、ビットコインを少し買いました。でもビビりで心配性な性格なので、買いで入ったら、少しの下落でもすぐに売ってしまったり。
お金が増えたり減ったりする感覚は中毒に近く、家にいるときも外にいるときも、常に相場が気になってしかたなくなりました。
そのうちトイレでも相場を確認するようになって、「これはヤバい」と思って、仮想通貨のトレードは辞めました。
悟コインをプレゼントされる
悟コインの無料プレゼント企画に応募しました。
目に見えない(実体がない)仮想通貨を実体化したものです。カジノのチップのような見た目で、QRコード入りのシールが貼られています。そのQRコードのビットコインが入っています。
プレゼント企画は先着順で、一人につき2枚もらえるそうでしたが、どうやら応募者が少なかったようで、私は4枚ももらいました。しかしこの悟コイン。内蔵されたビットコインをBitflyerなどの取引ウォレットに移すために、手数料を払う必要があり、それを除くと口座に入る分はわずかになってしまいます。
ちょうど、ビットコインのトランザクションがめっちゃ遅くなり、手数料が高騰した時です。覚えていますでしょうか?
結局、いつかヤフオクで売ろうかと思い、引き出しにしまいっぱなしになってしまいました。さらにいつの間にか、悟コインを作っていた会社は倒産してしまいました。
仮想通貨をめぐるビジネスも、そうそうに撤退していきました。
マイニングに手を出す
仮想通貨マイニングと出会いました。ビットコインのマイニングは、コンピューターの持つ計算能力を使って、ビットコインを得ることです(説明違ったらすみません)
ノートパソコンしか持っていないので、これでCPUマイニングをするわけにもいきません。
ConoHaのレンタルサーバーを使って、マイニングをやりました。それ専用のPoolがあるわけです。結局損してますが。
あとはPoSマイニング(Proof of Stake)をやりだしました。
仮想通貨のライティングをする
さらに小銭を稼ぎたいがあまり、クラウドワークスで記事を書く仕事に挑戦しました。
ライティングの経験が少なかったうえに、仮想通貨の記事を書くのは容易ではありませんでした。英語ソースの情報を翻訳して日本語で発信するならまだしも、ネットにある情報を張り付けながら書いた記事に、情報としての価値はなかったでしょう。
クラウドワークスだけでなく、仮想通貨メディアを運営している団体でも入れてもらいました。報酬も発生するようで、最初はやってやるぞと意気込んでいました。しかし私が好きだったのは、仮想通貨の技術ではなく、お金を稼ぐことだったとこのころ気づきました。世の中には、ブロックチェーンをどうやって社会に活かすかとか、技術に惚れ込んでいる人がたくさんいます。私もその人たちと同様に、自分は仮想通貨が好きなんだと思ってました。いざ記事を書こうと思ってリサーチしても、全然興味が出てこないことに気づきました。結局、数記事だけ書いて、そのグループから抜けてしまいました。今でも時々そのメディアをチェックしていますが、この不況の中でもまだ運営を続けられていて、頭が上がりません。本当に仮想通貨が好きな方々だからこそ、今日までずっと情報発信を続けられているのでしょう。
dAppsに触る
もうみなさん覚えていないかもしれませんね。私もこの記事を書いているなかで思い出しました。CryptoKiteisです。仮想通貨イーサリアムで猫を集めて、売買したり、育成したりする課金ゲーです。イーサリアムを使うので、不正を行うことができないというのが売りだったはずです。
私も安いやつを一匹だけ買いましたが、その後は完全に放置です。
AirDrop乞食になる
AirDropって何?と聞かれると、わたしも詳しくないので上手く説明できません。
ざっくりと言うと、通貨を取引所に上場(基軸通貨であるBTCと交換できる)する前に、いくらか欲しい人に配っておきます。だいたいメールアドレスの登録でもらえることがあります。しかしここで、イーサリアムの口座情報を引き抜くという詐欺が横行しました。分かりやすく言うと、「お金を振り込んであげるから、あなたの銀行口座の番号教えて。あと暗証番号もね!!」ってやつです。暗証番号まで教えたら、不正に出金されてしまうのにです。
イーサリアムの知識をあまり持たない人々が、これに引っかかりました。
バウンティにハマる
仮想通貨を買うための原資がなかった私は、どうにかしてこの業界で一儲けするための材料を探していました。そこで見つけたのが、バウンティ(報酬制度)です。
新しくできる仮想通貨をプレセールしたりするときに、その通貨をTwitterやFacebookで宣伝したり、その通貨の説明書を英語から日本語に翻訳したりします。その報酬として、発行される通貨をもらえるというものです。
もちろん上場後に価値が付かずに、電子ゴミとなる可能性もある一方で、うまくいけばタダで手に入れた通貨の価値が何百倍もあり得る世界です。
仮想通貨をやっていて良かったこと
多くの時間とお金を仮想通貨に使ってしまいました。何か得るものはあったでしょうか?
単純にお金は手に入りませんでした。あの時、もっと買っておけばよかったとかそんな後悔はたくさんありますが、仕方のないことです。
ネットにはお金儲けのためにいろいろやる人がいるんだなという、リテラシーが見につきました。
研究室の中で仮想通貨をやっている先輩がいたので、その人とは仮想通貨の話題で盛り上がりました。その時だけ、仮想通貨やってて良かったかもと思えました。
では、さようなら仮想通貨。仮想通貨が値上がりするか値下がりするかなんて、正直どうでもよくなりました。
次またブームが来たとしても、仮想通貨は買わないと思います。もうこりごりですから。